異世界転移なのに“笑い”が止まらない理由
異世界転移といえば、チート能力で無双する主人公や壮大な世界観が定番。
でも『このすば』は違う。
引きこもりニートのカズマが、駄女神アクアを道連れに異世界へ転移し、ポンコツ仲間たちと繰り広げる“笑いと苦労の冒険”が魅力の作品です。

作品情報
項目 | 内容 |
---|---|
原作 | 暁なつめ(ライトノベル) |
作画 | 渡真仁(漫画版) |
ジャンル | 異世界転移/ギャグ/ファンタジー |
巻数 | 本編17巻+短編集3巻(ライトノベル)/漫画版21巻(2025年7月現在) |
アニメ | 第1期(2016年)/第2期(2017年)/第3期(2024年)劇場版(2019年) |
スピンオフ | 『このすば爆焔』『この仮面の悪魔に相談を!』など多数 |
あらすじ
引きこもりゲーマーのカズマは、事故(と勘違い)で死亡し、天界で女神アクアに異世界転移を提案される。「持っていける特典は1つだけ」と言われたカズマは、腹いせにアクア本人を指名し、2人で異世界へ。
そこは魔王軍が支配するファンタジー世界。
カズマは冒険者として登録し、アクアの他にも爆裂魔法しか使えないめぐみん、攻撃が当たらないドM騎士ダクネスとパーティを組む。
こうして始まるのは、魔王討伐どころか日々の生活すらままならない“異世界スローライフ”だった。

登場人物と関係性
- カズマ:元ニート。卑怯でスケベだが根は善人。パーティのツッコミ役
- アクア:水の女神。宴会芸と浄化魔法は最強だが、性格は残念すぎる
- めぐみん:爆裂魔法しか使えない中二病魔法使い。カズマに恋心を抱く
- ダクネス:攻撃が当たらないクルセイダー。真性のドMで妄想癖あり
この4人が織りなす掛け合いは、異世界転移×ギャグの金字塔とも言えるほど絶妙です。
名シーン・見どころ
- めぐみんの爆裂魔法発動シーン:毎回全力で放つ一撃は、無駄に壮大で笑える
- ジャイアント・トードとの戦い:カズマとアクアが粘液まみれになる姿が伝説級
- 魔王軍幹部との対決:ギャグとシリアスが絶妙に混ざり、意外と熱い展開

キャラ分析|カズマの“クズさ”はなぜ愛されるのか?
カズマは、異世界転移作品の中でも珍しい“無双しない主人公”。
むしろ、卑怯・スケベ・ゲス・現実主義という属性が揃っているのに、なぜか憎めない。
その理由は、
- 仲間を見捨てない
- 自分の弱さを認めている
- どんな状況でも“笑い”に変える力がある
つまり、人間臭さが極まっているからこそ、読者は共感してしまうのです。

世界観と設定
- アクセルの街:初心者向けの街だが、問題児ばかりが集まるカオスな場所
- 魔王軍:幹部たちは個性的すぎて、倒すより“付き合う”方が難しい
- スキルシステム:ゲーム風の設定だが、カズマは盗賊スキルばかり習得
このすばの世界は、ファンタジーなのに“現実の苦労”が詰まっているのが面白い。
感想レビュー
最初は「ただのギャグ作品かな?」と思っていたけど、読み進めるほどにキャラの絆や成長がじわじわと染みてくる。
めぐみんの告白、ダクネスの覚悟、アクアの女神らしさ(たまに)など、笑いの裏にある“人間ドラマ”が魅力です。
そして何より、カズマの「しょうがねえなあ!」という決めゼリフが、読者の心を掴むんですよね。
視聴・購読情報
媒体 | 内容 |
---|---|
ライトノベル | 全20巻(本編+短編集)/角川スニーカー文庫 |
漫画版 | 月刊ドラゴンエイジ連載/既刊21巻 |
アニメ | 第1期(2016年)/第2期(2017年)/第3期(2024年)/劇場版(2019年 )| |
配信 | dアニメストア/DMM TV/U-NEXTなど主要サービスで視聴可能 |
原作とアニメの違い
- アニメはテンポ重視&ギャグ演出強化
- 原作はキャラの内面描写が濃く、恋愛要素も丁寧
- めぐみんとの関係性は、原作の方が“じっくり育つ”印象

まとめ|異世界転移の“理想”ではなく“現実”を描いた傑作
『このすば』は、異世界転移というジャンルにおいて、「理想の人生」ではなく「現実の苦労と笑い」を描いた稀有な作品です。
カズマたちの冒険は、魔王討伐よりも“今日の飯代”を稼ぐことが優先。
でもその中に、仲間との絆・自分の弱さとの向き合い・笑いの力が詰まっている。
あなたはこのすばのどのキャラに共感しましたか?
カズマ、アクア、ダフネス、それともメグミンですか?異世界転移の“笑える本質”がここにあります。